脂漏性皮膚炎とは何ですか?
脂漏性皮膚炎とは
「脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)」とは、皮脂中に含まれるトリグリセリドが、肌の常在菌の一種であるマラセチア真菌によって、皮脂を脂肪酸に分解する際に、肌を刺激し炎症を起こしてしまった状態をいいます。
現在の日本では推定患者数300万人といわれており、一般的に発症しやすいのは乳児と40代以降の方とされています。 また、肥満傾向の人、思春期の男女、生後6ヶ月までの赤ちゃんなど皮脂腺が活発な人や汗や皮脂が出やすい人も脂漏性皮膚炎なりやすいのが特徴です。
しかし、皮脂は性別・年齢問わず、誰しも分泌します。
ですから、誰にでも発症する可能性はあります。
脂漏性皮膚炎の原因とメカニズム
脂漏性皮膚炎は、マラセチア真菌というカビの一種が原因であると
ご紹介しましたがマラセチア真菌は、人間の皮膚に普段から存在する
常在菌なので、皮脂をエサにして生きています。
しかし、ストレスや生活習慣の乱れなどで皮脂が過剰に
増えると、マラセチア真菌が異常増殖し、肌に刺激を
与えて炎症を引き起こします。
これが脂漏性皮膚炎です。
乳児にもよく起こる皮膚炎ですが時間とともに1歳前後で
自然に治るとされています。
大人の場合は慢性化しやすく、一旦治っても再発する
ことがあります。
皮脂の分泌量が増える原因になる食事(刺激の強いもの、脂っこいもの、甘いものなど)を摂り過ぎることが挙げられます。
脂漏性皮膚炎に限らず紫外線はお肌の敵。
紫外線は知らない間に皮膚の深部に侵入し、肌細胞を変性させ、肌を硬く厚くしてしまいます。
脂漏性皮膚炎の方の場合は、紫外線の影響で赤味や痒みが増したり、脂漏過多や肌の水分不足で肌荒れがひどくなったりします。
スキンクリームや乳液などの油分の含まれる製品は脂漏性皮膚炎を悪化させる可能性があります。
また刺激の強い化粧品の使用は肌を厚くしてしまうため、乾燥肌への原因となります。
そうなると皮脂分泌がさらに増えてしまい炎症が悪化してしまう結果になります。
肌への過剰な刺激は、それが別のトラブル肌を誘発してしまうことになります。